「逆立ち」から考える「ボディワーク」

年初から読んでいた「原初生命体としての人間」(野口三千三先生著)をようやく読了しました。

 

 

この本を手に取ったそもそもは、アレクサンダーテクニークのかわかみひろひこ先生が、師・今村泰丈先生とのインスタライブ対談で本書について、ご自身のバイブルとして言及されたのがきっかけでした。

 

 

野口体操って野口整体のことかと最初思ったけど、なんだ、全然別物なのね^^;

 

 

でもむしろ、本書の内容こそが、私が変形性股関節症のリハビリを通じてこれまでコツコツと学んできた、身体、心、地球、宇宙?の関係性についての、言語化の試みだったことにかなりの衝撃。図書館本だけど付箋つけ過ぎたので(^^;;今購入手配中です。

 

 

おそらくですが、私が変股のリハビリで恩師PTから初めてその存在を教わって以後、結局今に至るまで途切れることなく学ばせていただいているボディーワークというものが、野口先生が本書でおっしゃる「体操」の概念とかなり近いのでは?という気がしました。

 

 

ヨガはボディワークよりもずっと歴史が古いものですが、個人的にはヨガとボディワークには共通する理念を随所に感じつつ、双方の学びを続けています。

 

 

本書の中に、ヨガの逆立ちについて言及されている項があったので、久しぶりに逆立ち(シールシャーサナ)の練習もしてみました。その動画はこちら↓

 

変形性股関節症xヨガ 逆立ちで動いてみた 2021年立春

 

本書によれば、逆立ちは「自然の力を信じ、それに任せることによって成立する動き」を学ぶために良い練習であり、「力を入れるという言葉を使うならば、力は塊として入れるのではなく、線(つながり、つたわり)として、関係として入るのである。」とある。

 

 

↑特に後者はまさに、変股症リハビリトレーニングを師・今村先生から教わるようになった際に最初に言われたことと同じで、以後私自身がずっと大事にしている、自分の変股症のリハビリにおける最重要コンセプトでもあります!

 

 

あとは、自分自身まだまだ発展途上である「効率的な動き」についても、本書P260〜の「からだの重さ」というところに、考え方のベースとなるヒントが言語化されていて共感ポイント満載だったため、今後の自分の指標のためにここに書き出しておきます。(なので太字は全部私によるものです〜〜m(_ _)m)

 

 

からだの重さ

(1)地球上で身体の動きの原動力は、身体の重さが筋肉の収縮力よりも、より基礎的で重要なものである。重さは意識しようがしまいが、望もうが望むまいが、絶えず地球の中心の方向に働き続けている。重さがあって初めて、動きが成り立つのである。

(2)筋肉の収縮の絶対力が大きいほど可能性の広いことは論ずるまでもない。しかし、筋肉の役割は動きのきっかけを作ることと、動きが始まってからの微調整をすることであって、主動力ではないと考えた方が良いことが多い。量的に筋肉が主動力のように見える場合もあるが、筋力+重力ではなくて、「重力+筋力」が基本である。このことは筋肉の役割を軽視するものではない。筋力を主動力として使わないことによって、人間の動きにとって重要なきっかけや微調整のために専念できるからである。

(3)動きにおいて身体の重さを繊細・微妙・正確に感ずることが出来なかったり、動きにとって重荷として感じられたりする間は、良い動きではない。一般に自分自身の動きを重いと感ずる動きは、それが自分の外に働きかける力としては意外に弱く、自分自身の動きを軽く感ずる動きは、それが外に働きかける力としては強いことが多い。

(4)「自分の身体の重さを感ずる感覚受容器」は、筋紡錘・腱紡錘その他未知のものを含めて数多くのものの綜合と考えられるが、重さの感覚は筋肉の緊張感・抵抗感がその中心となる。動き方によって何十キロの身体をほとんど全然抵抗として感じないで動くことが可能である。このような動きの感じを合理的な動きの基礎感覚とすべきだと考えている。

(5)重さの方向(地球の中心)を正しく感ずることは空間感覚の基礎であり、動きの時間的経過の中で、重さの変化を感ずる能力は時間感覚の基礎である。動きのリズムは、重さとその弾みに対する感覚を中心に捉えるべきものである。

(6)筋肉の力が強いから身が軽いと考えることも間違いではないが、筋肉をほとんど使う必要がないように動いた時にはさらに身軽に感ずると言える。事実として多くの筋肉が高度に緊張しなければならないような動きでも、調和的合理的に働いた時には、圧迫感、拘束感としてではなく、一つの充足感とその後の解放感として感じられる。

(7)はずみ(弾み・反動・惰性)はリズムやタイミングの問題として考えられることである。重さから生まれる力に対し、さらに筋肉によってタイミングよく加力・加速されて生まれるはずみは、静的に一回的に働いた場合の筋力などでは到底考えられないほど強大なエネルギーを生み出すことが出来る。はずみは動的な力の創造の原理とも言える。

『原初生命身体としての人間』野口三千三 P260〜262

 

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